ヨガをしている人たちは、オーガニック食品に対してどんなイメージを持っているのでしょうか。また、実際にどのようなお店で購入しているのでしょうか。ヨガスタジオ「スタジオ・ヨギー」の全国の会員さんとインストラクターさんにアンケートを取ってみました。

オーガニック食品に対してどのような印象を持っていますか?

好印象のなかにも、オーガニック食品を取り入れづらい本音が垣間見えました。安心感、環境にいい、美味しい、味がしっかりしている、食べ物にエネルギーを感じる、体にいい、という好印象に対して、基準があいまい、玉石混合な印象、高い、体にいいとは限らない、といった声がありました。
スタジオ・ヨギー会員アンケートより(複数回答可能・回答人数 985)

ポジティブなコメントには、人、環境ともに安心・安全な点や、生産者への信頼感が評価されていることがうかがえました。

「安心、安全 化学肥料や農薬、添加物を使っていない」
「地球環境に優しく、水質や他の生物の多様性を維持できる」
「身体がきれいになるような気がする。」
「生産者の体によい」
「大好きな仲間が作っている、顔の見える安心感」
「自然栽培農家さんと一緒に活動していて、やはり味の違いと、何も使わないで育つお野菜はエネルギーが違います。」

ネガティブなコメントには、オーガニックの基準があいまいで、きちんと定義が明確ではなく、理解しづらい不安がうかがえました。

「オーガニックが流行ってきて、本当にオーガニックかどうか不安な物も出てきたと思う。」
「何にでもオーガニックとつけている気がする。無農薬とイコールではないところも、消費者に混同させやすい紛らわしい概念。」
「セレブな人の余裕ある暮らし方。庶民向けではない。」
「オーガニックと言ってるけれど、確認のしようがない。飲食店などは特に」
「知識がないと意味がないように思えるので勉強が必要な印象がある。」

オーガニックよりも気になることがあるコメントも見受けれました。

「オーガニックもいいが、むしろアレルギーのある食べ物を取らないことの方に関心がある。」
「日本の有機野菜は、窒素が大量発生して、かえってカラダに悪いという意見もよく聞きますが、私は自分が食べて「おいしい食品」を基準に選んでいます。」

オーガニックの野菜や食品をどこで買いますか?

一般スーパーやネットで買っている方が1.5割から3割いますが、やはり専門店が強い印象です。インストラクターのうち、7割以上の方がオーガニックスーパーや自然食品店を利用しているのに対して、スタジオ会員さんでは約5割にとどまっています。また、マルシェやファーマーズマーケットなど、対面販売を好まれているようで、会員さんで2割強、インストラクターで3割います。

左・スタジオ・ヨギー会員アンケート(複数回答可能・回答人数 985)
右・インストラクター(複数回答可能・回答人数 51)

スタジオ・ヨギー会員さんのコメントからは、旬なもの、顔のわかる生産者への安心感で購入していることがうかがえます。

「行きつけの飲食店で不定期に販売している旬のものを購入する」
「近所のオーガニック農家から買います」
「マルシェや知り合いの農家さんから。」
「知人がオーガニックのファームに連れて行ってくれます。」

インストラクターのコメントからは、新鮮さ、出所がわかる安心感、お店への信頼感を評価していることがうかがえます。

「地産地消。やはり、その土地に生きる人のためにその土地で生まれてくる食材に敵うものはないのかな? 新鮮なお野菜は有機であろうと低農薬であろうと、先ほどまで畑にいたお野菜は美味しいから、道の駅とかにはよく行きます。」
「オーガニックとは銘打ってないですがスペシャルティコーヒーの専門店に行きます。認証はなくとも産地限定でトレーサビリティがしっかりしているのでスーパーの認証マーク付きのものより安心です。」

「主に、2つの理由で自然食品屋さんを利用しています。1つは、無農薬、あるいはそれに近いこと。野菜に『有機農薬5回以下』など表示してあり、一般に売られているのはもっと農薬を使われているのではと思われ、農薬が心配です。もう1つは、青臭かったり甘かったりギュッと凝縮した味がすること。祖母が畑で野菜を作っていて、その畑でトマトやキュウリを摘んで、その場で食べた時の美味しさは忘れられません。そんな味が一般のスーパーで売られている野菜には失われてるように思います。」

なかには自然食品のネット通販を愛用しているインストラクターさんもいました。

「会員制の自然食品宅配をメインに使っています。足りないものはもちろん普通のスーパーです。時々、イベントがあって生産者さんと交流しながら、どのような想いや志を持って野菜や牛や豚が育っているかリアルに聞けるので安心して5年程使っています。お魚も時々、朝、海で釣ったものをそのまま宅配してくれたりします。良い点はとにかく商品が少ない!!迷い無く選ぶ面倒くささがなくて、旬のものしかない身土不二です。これが本来の日本の風土に合った状態で心地良いです。冬にトマトやキュウリは食べられないです〜。」

オーガニックという言葉が流行りで一人歩きしている上に、基準のあいまいさが不安となっている今、“オーガニック”というラベル付けだけでは信用には足りず、認証のある・なしよりも、どこで・だれが作っているのか、どのように作られているのか、どこで売られているのか、というところにより説得力があるように感じました。

この記事を書いた人

スタジオ・ヨギー/ヨギー・マガジン
コンテンツディレクター 七戸 綾子

studio yoggy presents「ヨガをする人たちのほんとうのところ」
ヨガスタジオ「スタジオ・ヨギー」を全国20カ所に展開する株式会社ロハスインターナショナルにて、コンテンツディレクターを務める。音声アプリ「音ヨガ」「寝たまんまヨガ」の企画・制作、広報誌やオウンドメディアの編集を経て、2016年「ヨギー・マガジン」を立ち上げ、ヨガにまつわる記事やストーリーを発信している。

これまで一番効果があったダイエットは、炭水化物、脂肪、糖分を抜く“リセットダイエット”だったが(-9kg減)、元来の食いしん坊が災いしてあっという間にリバウンド。鍼灸師であり食事療法士の辻野 将之氏に、東洋医学に基づいたホリスティックな視点を学び、食養生ジュニアコーディネーターに。現在は、旬のもの、ナチュラルな素材のものを美味しく食べることを心がけている。

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