Natural Products Expo West 2009

2009年3月5日〜8日 Anaheim Convention Center(アナハイム・コンベンションセンター)にて開催された、Natural Products Expo West 2009。リーマンショックからの景気後退の影響か、若干出展企業が減った印象。予定をキャンセルと思われるスペースもあったりしたものの、毎年のことながら大盛況。世界最大規模のナチュラルプロダクツのトレードショウだけあって、各出展企業が新規取引先の獲得のために真剣に取り組む姿勢がうかがえ、米国が不況であると思えないくらいの盛況ぶりだった。

オーガニックフードのトレンド2009

サプリメントのトレンドは、2008年と大きく変わらない印象。オメガ3は定着し、去年に続きプロバイオティクスが人気だ。プロバイオティクス系のものはサプリメントだけでなく、昨年は見られなかったオーガニック認証の「プロバイオティクスバー」なども登場した。冷蔵保存のため、日本での輸入販売は厳しそうだが、そのうち日本でも開発するメーカーがでてきくるかもしれない。2008年から2009年、ますますプロバイオティクス市場が勢いを増してきている。機能性食品のバーは、ダイエットやアスリート向け、チョコレートコーティングやプロテインバーに代わって、ヘルシー志向のローフードバー、シードバーのほうが主流となってきている。

飲料では、昨年同様にフレーバー系ソーダ、100%果樹などの炭酸飲料。ジュースはアサイーなどのアマゾン系フルーツが引き続き人気だ。Nature’s Sports Drinkという切り口で、天然のミネラルを含んでいて、特にカリウムが豊富な100%ナチュラルココナツウォーターが面白い。アスリートに方にお勧めしてるようだ。個人的に注目したのはピューレ系飲料で、チアパック入りのキッズ用の100%果実を使ったナチュラル飲料が目立っていた。

お菓子系はオールナチュラル、トランス脂肪酸ゼロのヘルシーなスナックが人気だ。ポップでライトなもの。たとえば油を使わずにフリーズドライにしたものや、油で揚げずに圧をかけ、ポン菓子のようにサクッと仕上げたものなどに注目だ。グルテンフリーで小麦を使わずに「米」や「豆」を素材としたもの、「雑穀類」を配合したものも多い。

前年以上に「グルテンフリー」のものは多く見受けられ、小麦粉を使わず、米粉やトウモロコシやタピオカからとれるでんぷん、大豆の粉、じゃがいもなどを使ったGluten-Free Bakery(グルテンフリーベーカリー)なども登場している。

ドライフルーツやドライベジタブルなど、より素材に近い製品に関してはオーガニックでローフードのものに注目。天日干しのような素朴な味わい。細かくカットせず、リンゴやナシ、オレンジなどの柑橘系なども、スライスした面を魅せるようにしているものがひときわ目をひき、印象的だった。

この記事を書いた人

オーガニックプレス編集長 さとうあき

インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。

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