欧米ではもう何年も前から「グルテンフリー」食品が注目されている。グルテンフリーのパスタは、まだ日本で扱っているお店は少ないのだが、「米」でつくられたパスタ、ライスパスタ(米麺)として、いわゆるベトナムの「フォー」や「ビーフン」などもグルテンフリーパスタの一種といえる。また、一般的に「蕎麦」には小麦粉が加えてあるものがほとんどだが、そば粉だけを使った「十割そば」もまた、グルテンフリー。これらは日本で購入できるが、オーガニックのものを見つけるのは、なかなか難しい。海外で販売されているグルテンフリー食品も、「グルテンフリー」イコール「オーガニック」であるとは限らず、例えばコーンを使っていれば遺伝子組み換え不分別であったり、中には添加物が入っているものもあるので注意しよう。やはり、グルテンフリー食品もオーガニック認証であるものを選びたいものだ。

多くのグルテンフリー食品が存在している中でも、特に小麦粉を使う代表格である「パスタ」の品揃えや素材のバラエティが、欧米ではますます美味しく、楽しく広がっている。グルテンフリー食品の小麦の代替として使われている原材料には、米やトウモロコシ、豆類、キヌア、雑穀など様々。パスタの形状も、一般的なスパゲッティの他にフィジリやマカロニなどショートパスタがあったり。オーガニック野菜でカラフルな色になっているものがあったりと、選択肢が豊富にあるのがうれしい。

とてもユニークだったのは、香港のオーガニックショップで出会ったもの。豆を使って作った、アジア風のヌードルだ。豆のでんぷんを利用してることから、どちらかというと春雨に近いもので、オーガニックの黒豆でつくられた麺、オーガニックの小豆でつくった麺などが商品開発されていた。もちろん、添加物などは不使用。製品にもUSDAオーガニック認証マークがつけられ、グルテンフリー、ヴィーガン対応のアジア風パスタとなっている。

このように、小麦を使わないグルテンフリーのパスタやヌードル類は、飛躍的に進化を遂げながら、広がりを見せ拡大している。メニューや味付けがワンパターンになりがちな、除去食(グルテンを含め、食物アレルギーの原因となる食品を除いた食事)に、新しいアイディアとバラエティに富んだレシピにも役立つ、様々なグルテンフリー食品。日本では、まだまだ扱いは少ないが、今後の展開を期待している。

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オーガニックプレス編集長 さとうあき

インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。

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