古くから自然食品店などで販売されてきた「酵素」だが、美容や健康にと最近多数のメディアで取り上げられ、注目されている。特に女性の間で大人気のようだ。日本だけではなく、海外でも酵素は人気だが、ダイエットやデトックスなどに着目というよりは、代謝機能全般、消化機能の健康維持といった観点から利用されている。

日本で販売されている酵素は、何十種類もの野菜や果物、海藻、穀物、野草などを使用している液体タイプ。1品で多種類の素材を使用しているものが多いが、そのうちオーガニック素材のみで作られているものはあるだろうか?

台湾にある酵素専門店「清浄母語」さんの酵素は、台東にある農場で育てた作物を使用しているそうだ。「共生共栄」の信念に基づき、あらゆる作物を育てる時に一切の化学肥料、化学薬剤、殺虫剤を使わず、病害虫の予防をせず、市販の有機肥料も使用しない。使用しているのは農場で育った植物の天然堆肥のみ。灌漑用水もきれいな山の湧き水、、という徹底ぶりだ。

そんな、厳選された素材からできる酵素が、およそ10種類くらいの素材の異なる酵素が販売されて、そのバラエティの豊富さに驚いた。

鳳梨(パイナップル)、桑椹(桑の実)、檸檬(レモン)、火龍果(ドラゴンフルーツ)、木瓜(パパイヤ)、揚桃(スターフルーツ)、金桔(きんかん)、水梨、松、蘿蔔(大根)、など。 なじみのあるフルーツの他に、面白い材料が使われている。

これらの酵素は、味もニオイも、その効能も、それぞれ特徴がある。腎、エナジー系には桑椹が。肝、デトックス系は檸檬&パイン、消化にパパイヤ、夜ぐっすり眠れない人は松、気管支系は水梨、水分をカラダに溜め込みやすい方は大根・・・などと言われているそう。これらを、カウンセリングや飲み方などの説明を受けながら、実際に試飲して選ぶことができる。薬事法の関係から日本ではなかなか難しい販売方法だが、自分の体調や目的、好みの味に合った酵素を選べるのはうれしい。

単体のビタミンやミネラル、ハーブは、自分に必要なものだけを単体でとったり、強化したいものだけを摂る。同じように、これからは素材の持つ機能性に着目し、1種の素材から作る酵素が注目されるかも。 酵素も目的や機能で選ぶ時代がくるかもしれない。

この記事を書いた人

オーガニックプレス編集長 さとうあき

インターネットが急速に世に広まりつつあった2002年、長年身を置いてきたオーガニック業界からEC業界へと転身。リアル店舗時代からIT化時代の変遷、発展への過程を経験し、独自の現場的視点をもつ。2010年、業界先駆けとなる“オーガニック情報サイト”誕生を実現した。「オーガニックプレス」はその確かな目で選択された情報を集約し蓄積。信頼性の高いコンテンツを提供し続けている。

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