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コンビニのおにぎりと原材料表示

2016 / 06 / 1特集コラム


最近のコンビニエンスストアで販売されているおにぎりは、定番の梅干や鮭、おかかなどの他にも、ツナマヨ、イクラや筋子といった魚介類、牛カルビ、チャーシュー、鶏めしといった肉類を使ったものなど、傷みやすい具材を使ったものも含めバラエティも豊富だ。24時間営業という性質上、お弁当やお惣菜はもちろんのこと、おにぎりには多くの添加物が使われている。これらコンビニおにぎりの添加物の危険性について語る人がいる一方で、家庭のおにぎりの方が手についた雑菌などで食中毒の恐れがあるのでは?という人もいて賛否両論だ。

一昔前のコンビニエンスストアなどなかった時代は、おにぎりは買うものではなく、お母さんが握ったもの。そんな時代もおにぎりで食中毒!?という話は聞いたことがないような気がするが、当時は具材も梅干や焼き鮭といったシンプルなものがほとんどだったからだろうか。梅干しには殺菌作用があるため、おにぎりやお弁当の中に入れると傷みにくいというのが定説。でも、現在一般のスーパーなどで販売されている梅干は減塩の調味梅干も多いので、保存性を高める効果などもはや期待ができないかもしれない。実際、梅干のおにぎりであっても、原材料表示には、他のおにぎりと変わらないくらいたくさんの添加物が使われている。

コンビニのおにぎりと原材料表示

家庭で作った梅干しのおにぎりの場合、通常使われるのはご飯と塩、そして梅干し(梅・塩・紫蘇)、そして海苔。鮭ならば、ご飯と塩、そして鮭と海苔くらいのもの。

ところが、コンビニで販売されているおにぎりは・・・

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【コンビニの梅干おにぎり事例】

■紀州の南高梅のおにぎりA
塩飯、しそ入ねり梅、海苔、塩、調味料(アミノ酸等)、酸味料、pH調整剤、グリシン、V.B1、加工澱粉、野菜色素、香料、炭酸Mg

■紀州の南高梅のおにぎりB
ご飯、ねり梅、海苔、食塩、酸味料、増粘剤(加工デンプン)、調味料(アミノ酸等)、乳化剤、V.B1、酒精、野菜色素、ユッカ抽出物

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【コンビニの紅鮭おにぎり事例】

■紅鮭のおにぎりA
塩飯、紅鮭フレーク、海苔、塩、調味料(アミノ酸等)、pH調整剤、グリシン、炭酸Mg

■紅鮭のおにぎりB
ご飯、紅鮭ほぐし身、海苔、食塩、pH調整剤、乳化剤、酸化防止剤(V.C)

■紅鮭のおにぎりC
塩飯(国産米使用)、鮭フレーク、のり、食塩、調味料(アミノ酸等)、pH調整剤、増粘多糖類

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では、コンビニのおにぎりではなくスーパーやデパ地下ならどうか?店内で加工されたものは保存料を使用しないところもあるだろう。ところが、容器に入れたり包装して、売り場で販売する場合は「加工食品品質表示基準」に基づく表示が必要となるが、バラ売りでトレイに乗せてセルフ販売の場合や対面式の場合などは、表示の義務がないのだ。すぐそこで作っているから、できたてだからと言って、無添加であるというわけではないことは覚えておこう。

最近のコンビニおにぎりは、色々な具材のものが増えると同時に、「有明産海苔」「紀州梅干し」「国産米」・・・といった、国産、地域、ブランドを打ち出すことで、安心安全のイメージをあたえているものが多い。また、「玄米」「雑穀」などを使った健康的なイメージのものもあるが、無添加であるというわけではない。このようなキャッチコピーだけで判断せず、きちんと原材料表示をチェックするようにしよう。

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佐藤アキ (Aki Sato)プロフィール

大学時代は社会福祉を専攻。老人福祉を学びボランティア等の経験から「健康」「食」「環境」に強い関心を持つようになる。自身が幼少期から現在に至るまでアレルギー体質であることも、自然・健康産業分野に従事するきっかけのひとつとなった。首都圏を中心にオーガニック専門店を展開する企業で経験と実績を積んだ後、健康関連商品を扱う日本最大級の通販サイトへと活躍の場を移す。リアル店舗の現場からE-コマースの分野へと、当時オーガニック業界とは真逆の文化とも言えるであろう、インターネットという未知の世界に飛び込み、それぞれに黎明期とも言われる時代に経験を積んだユニークな経歴を持つ。それぞれの分野で蓄積された知識と経験を活かし、さらに消費者という情報の受け手側に立った視点も加えたソリューションを提供することを決意。業界先駆けとなるオーガニック専門の情報サイト『TOKYO ORGANIC LIFE (東京オーガニックライフ)』、『ORGANIC PRESS (オーガニックプレス)』を立ち上げた。

http://www.organic-press.com/about/