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いちごの旬はいつ?

2013 / 05 / 10特集コラム


いちごの本当の旬

毎年12月頃からお店に並び始める真っ赤な苺。苺の旬は冬から春にかけて・・・と思っている方も多いかもしれない。1~3月くらいがピークで、4月頃になるとスーパーではだんだん価格も手頃になってくるため、苺の季節もそろそろ終わりかな?という感じがしてしまう。 でも、本来の露地栽培のいちごは春に実るもの。地域により多少収穫時期に差はあるが、もともとイチゴは露地栽培では、4月に花が咲いて5~6月に実るもの。5月くらいから初夏にかけてが本当の旬なのだ。

いちごの旬はいつ?

本来の旬でない時期に美味しい苺をいただけるようになったのは、クリスマスケーキのデコレーション用としてや、真っ赤で華やかな苺が好まれるシーンの多い年末年始などの時期に、苺を必要とする消費者や小売店のニーズに対応するため。栽培技術の向上、生産者の方の努力があってこそできたことだ。ありがたいなと思う一方で、この時期に市場にいちごを流通させるためには、通常、温室、ビニールハウスなどの施設を用いて栽培される。日照時間や温度を管理するため、照明やボイラーなどに多くのエネルギーが使われており、環境への負荷を考えると、ちょっと複雑な気持ちでもある。

いちごは、細かいツブツブがあって表面が凸凹している。果肉がやわらかくデリケートだし、ゴシゴシ洗うわけにはいかない。皮をむかず丸ごとパクリ!と食べるいちごの、農薬使用の有無はとっても気になるもの。最近では、できるだけ農薬を使わずに育てる努力をされている農家さんが増えてきたようだが、いちごはもともと病気に弱く、虫がつきやすい作物。病気にならないためのケア、葉に着いた害虫をひとつひとつ確認して取り除く作業など、農薬を全く使わずにいちごを育てることには大変な労力がかかる。また、ミツバチでの受粉がうまく行われないと、デコボコとカタチの良くない、いわゆる奇形果ができてしまったりするため、1つ1つの花に受粉作業を行うなど、苺の栽培には地道な作業が必要。そして収穫時も、苺はとてもデリケートな為、傷つけないようにやさしく扱わなければならない。

無農薬栽培のいちごを安定して供給させたり、市場の流通にのせること。それはそれは、とても大変なことなのだ。そんな苦労を乗り越え1年目に無農薬栽培に成功したとしても、またその次の年も続けて可能であるとは限らない。毎年無農薬栽培を継続することが大変難しい、ということはいうまでもないが、有機の認証を取得することがもっと大変であることは、容易に想像ができる。日本で「オーガニックストロベリー」と呼べるいちごは本当にごくわずか。希少なものなのだ。

いちごの旬はいつ?

露地ものの無農薬完熟苺が食べたい!

苺はハウス栽培のものが主流だが、太陽の光をたっぷり浴びた露地物のイチゴ、しかも摘みたての完熟苺の味はまた格別だ。

私の育った田舎では、毎年本当の旬の時期になると、地元の農家さんが露地物の朝摘みの苺を売りにきてくれていた。市場では売り物にならないような、小粒だったりカタチの不揃いなもの。本来売り物ではなく農家さんたちが自分たちで食べるため、無農薬で育てたものだったりするのを分けていただくのだが、果肉がしっかりしていて甘くて、本当に美味しい!

大粒でカタチの揃ったブランド苺も、農家さんが丹精込めて作られているのは同じこと。1粒数百円する高級苺ももちろん美味しいし、なによりも華やかさがあり、食卓を楽しく彩ってくれる。ブランドいちごの贅沢さを味わう幸せもある一方で、見た目はいまひとつでも、近くの土地でとれた安くておいしい、旬の露地ものの苺を食べれられる幸せ!実はこちらのほうが本当の意味での贅沢さがあるのではないだろうかと思う。

いちごの旬はいつ?

4月下旬に東京近郊の畑で撮影した露地栽培の苺。白くて可憐な花を咲かせる。この時期実はまだ緑の状態で小さいが、GWあけ頃から大きく赤く色づき熟していく。

通常の流通では、苺が収穫されてから店頭に並ぶまでには数日かかる。流通の過程で傷んでしまうため、一般的にスーパーなどで購入できる苺は完熟の一歩手前で収穫されているそうだ。もともと傷みやすい苺だが、完熟の摘みたての苺はもっとデリケートなためそれも仕方ないこと。本当に甘くて美味しい苺を、都会で入手するのはなかなか難しい。もしファーマーズマーケットなどで、農家さんが朝摘みの露地栽培・完熟苺を直売していたら、迷わず購入してみて欲しい。 この季節ならではの、本当の旬の苺の味を是非お試しいただきたいと思う。

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佐藤アキ (Aki Sato)プロフィール

大学時代は社会福祉を専攻。老人福祉を学びボランティア等の経験から「健康」「食」「環境」に強い関心を持つようになる。自身が幼少期から現在に至るまでアレルギー体質であることも、自然・健康産業分野に従事するきっかけのひとつとなった。首都圏を中心にオーガニック専門店を展開する企業で経験と実績を積んだ後、健康関連商品を扱う日本最大級の通販サイトへと活躍の場を移す。リアル店舗の現場からE-コマースの分野へと、当時オーガニック業界とは真逆の文化とも言えるであろう、インターネットという未知の世界に飛び込み、それぞれに黎明期とも言われる時代に経験を積んだユニークな経歴を持つ。それぞれの分野で蓄積された知識と経験を活かし、さらに消費者という情報の受け手側に立った視点も加えたソリューションを提供することを決意。業界先駆けとなるオーガニック専門の情報サイト『TOKYO ORGANIC LIFE (東京オーガニックライフ)』、『ORGANIC PRESS (オーガニックプレス)』を立ち上げた。

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